多様な薬

カンジダというカビ(真菌)の一種によって引き起こされる病気がカンジダ症です。このカビは、ヒトの体内に、当たり前のように棲み着いていて、女性の場合は膣内にもいます。普通に暮らしていれば悪さをすることはありません。ですが、なにか要因が重なった時に増殖し、様々な症状を引き起こします。

カンジダは人の体全体に棲み着いているため、症状はどこでも発症します。特に多いのは性器や口内。爪や鼻に発症することもあり、発症した部位によって別の名前で呼ばれることもあります。

女性に多い病気ですが、おむつをしている乳児や、高齢者も感染します。男性は女性ほど症状が出ないため、気づかない人もいます。男性特有の症状は、亀頭や包皮が赤くなったり、炎症を起こす、患部に痛みが出たり痒くなったりすることもあります。

女性は性器に発症することが多く、カンジダになると、臭いのきつい、ヨーグルトのような白濁色のおりものが大量に出ます。膣や外陰部がかゆくなり、患部に熱をもつようになります。女性の膣内は、通常酸性に保たれているため雑菌が侵入しにくく、増殖しないようになっていますが、生理の時になると酸性だった膣内はアルカリ性に変化し、雑菌やカビが好む環境ができあがります。生理時に発症しやすいと言われているのはこれが理由です。

カンジダを持っている女性の半分は病気にかかると言われているほど、カンジダは珍しい病気ではありません。再発する可能性も高く、風邪を引くように繰り返し発症している人もいます。それに慣れてしまうと、つい放置してしまいがちになりますが、リスクがないわけではありません。

膣カンジダ症の場合、症状が軽ければ、放置しても自然に治ることが期待できます。ですが自然治癒が難しいほど症状が進行してしまうと、強いかゆみが治まらず、日常生活に支障をきたすというリスクが出てしまいます。性器の病気で病院に行くことをためらってしまう人もいますが、悪化すると完治が難しくなるので診察を受けたほうが賢明です。

カンジダは、体力やウイルスに対する抵抗力が落ちた時、免疫力が低下した時などに増殖します。抗生物質を服用しているときも発症しやすいと言われています。下着をこまめに取り替えない、通気性の悪い下着を長時間身につけているなどもカンジダになる原因と言われています。カビが繁殖しやすい時期は特に気をつけたほうがいいでしょう。このように、カンジダ発症にはさまざまな原因があり、誰が発症してもおかしくない病気です。放置すると悪化するリスクがあることを忘れずに、適切な治療を受けることが望ましいと言えます。